普段はパリを拠点にウェディングフォト のお仕事をしているのですが、仕事で南仏プロヴァンス地方の美しい村を訪れることがあります。また、友人がアヴィニョン郊外に豪邸を所有しているため、プライベートでもプロヴァンス地方は馴染み深いエリアの一つです。本日はフォトグラファーの立場から、南仏プロヴァンス地方でウェディングフォト撮影を引き受ける際に必ず訪れたい美しい村5選をご紹介したいと思います。
①ルールマラン:アルベール・カミュが愛した村
まずはノーベル賞作家アルベール・カミュが晩年を過ごしたプロヴァンス地方の村からご紹介します。本日ウェディング撮影をご依頼頂いた花婿さまはフランス文学がお好きで、特にアルベール・カミュの大ファンということで、ここルールマランで撮影をすることになりました。プロファンス地方には可愛い村があちこちにあるのですが、その中でもここルールマランは飛び切り洗練された雰囲気に包まれています。アルベール・カミュと言えば、日本のバラエティ番組で活躍しているセイン・カミュの大叔父で、『異邦人』や『ペスト』といった作品が有名かと思います。
村には蔦の絡まったセンスの良い雑貨屋やカフェが軒を連ねていて、どこも絵になります。写真をご覧の通り、一般の住居でもエントランスの扉の質感や金属部分の細かい装飾が見事で気品がありますよね。
数人の村人にアルベール・カミュが昔暮らした邸宅を尋ねたのですが、現在は一般の方が暮らしているので教えられないとの返事だったのですが、あちこち歩きながら散歩していると、偶然にも『アルベール・カミュ通り』を発見しました。一番上の青い扉の前で撮ったツーショット写真は、その『アルベール・カミュ通り』の一番可愛い民家の前で撮らせてもらった一枚です。南仏らしい淡く優しいブルーとブドウの蔦のバランスがすごく可愛くて、撮らせてもらった写真です。
②ゴルド:「フランスの最も美しい村」で『天空の城ラピュタ』のモデル
こちらは「フランスで最も美しい村」の一つに認定されているゴルドという村です。スタジオジブリの『天空の城ラピュタ』のモデルとされた村らしく、プロヴァンスの大地から大きく盛り上がった丘の上に形成されたその姿はまさに「天空の城」そのものなので、一見の価値があります。撮影はゴルド村の向かい側になる断崖の上から行ったのですが、この雄大な景色をバックに撮影するウェディングフォトって、本当にロマンチックで素敵ですよね。私は普段パリからアヴィニョンまでTVGで行き、駅前のレンタカー会社で自動車を手配して、そこから45分くらい運転してゴルド村を訪れています。このエリアにはフランスの他の地域とは違った雰囲気の可愛い村があちこち点在しているのですが、残念ながら交通の便があまり良くないので、レンタカーでの移動が断然オススメです。
③セナンク修道院:ラベンダー畑で有名な静寂に包まれた修道院
上述のゴルド村から車で10分くらいの距離にある美しい修道院で、こちらでもウェディング撮影を行いました。この撮影は2019年8月上旬に行ったのですが、実は7月中旬にプライベートでこの場所を訪れた時にラベンダー畑が満開だったので、それを期待して向かったのですが、残念ながらこの時はラベンダーは収穫された後でした。プロヴァンス地方の森に包まれた石造りの美しい修道院は素晴らしいのですが、夏休みに南仏プロヴァンスでウェディングフォト撮影をご検討されているなら、7月上旬〜中旬がラベンダーの最盛期なので、一押し時期です。
プロヴァンスの大地をバックにウェディング撮影
こちらは番外編ですが、セナンク修道院から次の村に向かう途中、ふと視界が開けて雄大なプロヴァンスの大地が見えた瞬間に急遽停止し、撮影を提案させて頂きました。もちろん、当初はこんな道路のど真ん中で撮影する予定はなかったのですが、フォトグラファーとしては常にフォトジェニックな画角を探し続ける習性が身があるため、時に想定外な動きをします(笑)普段パリで暮らしている身としては、こういった自然の偉大さを感じさせる風景は感動そのもので、ついその衝動から必死になって撮った一枚でした。こういう大自然をバックにした人物撮影では、敢えて日の丸構図で撮ってみたくなりませんか?
④ルシヨン:ピンク一色の可愛い村
ここルシヨンはオークルという赤土の産地らしく、大地も岩も建造物も全てがピンク一色の可愛い村なんです。そのルシヨンの全景を撮影できる絶好の撮影位置でラベンダーのお花を見つけたので、花婿さまがトイレで抜けている時間を有効利用すべく、花嫁お一人でウェディング・ポートレート撮影をさせて頂きました。ピアニストをされている花嫁の真っ白なお肌と背景のルシヨンのピンク一色の街並みがいいバランスですね。
こちらもルシヨンの可愛い雑貨屋の前で一枚撮らせてもらいました。壁の色が優しいパステルカラーでいかにも南仏っぽい雰囲気でしょ?住居の壁も気持ち斜めっていて、仕上げも手作り感一杯で、そこがまた味があってとっても可愛い村でした。
⑤ラコステ:サド侯爵が19世紀に領主を務めた村
最後にご紹介するのは、サディズムで有名なサド侯爵が領主を務めていた村ラコステです。こちらは自動車が入れないような狭い坂道が迷路のように構成された村で、舗装された道も住居も壁も全て蜂蜜色の大きな石で作られています。これまで訪れた村では英語やイタリア語が聞こえてきて、海外の観光客が結構訪れているのが分かるのですが、ここラコステではプロヴァンス地方訛りのフランス語しか聞こえてきませんでした。こういう観光客がほとんど訪れない、時が止まったような南仏プロヴァンス地方の村を訪れてみるのも楽しいですよね。きっと数世紀前も全く変わらない街並みだったのだと思いますが、こんな素敵な村でお客様とのフォトウェディング撮影を楽しめる機会が得られて本当に幸せな気分でした。
さて、本日は『南仏プロヴァンス・ウェディングフォトで必ず訪れたい村5選』というテーマでお話してきましたが、いかがだったでしょうか?私が普段暮らしているパリも大好きですが、今回訪れたプロヴァンス地方の村々では時がゆっくり過ぎる感覚に浸れて、とても心地よかったです。
南仏ウェディングフォトはStudio Lazuliにお任せください。
Studio Lazuliはパリを拠点に活動していますが、南仏にもよく仕事やプライベートで足を運んでいるので、撮影ポイントを熟知しています。プロヴァンス地方ではレンタカーでの移動が必要ですが、Studio Lazuliなら自動車やヘアメイクスタッフの手配もお任せください。
Skype・Google Hangout・Zoom・LINEといったアプリで画面共有しながら撮影地や撮影イメージについてヒアリングさせて頂きながら、最高のウェディング撮影をオーガナイズさせて頂きます。
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