パリフォトウェディング - シネマティック撮影

パリフォトウェディングでは「映画のワンシーンのようなシネマティックな写真を撮って欲しい」というご要望を頂くことがよくあります。どこを撮っても絵になる美しいパリの街並みは様々な映画の舞台として描かれ、そういったご要望があるのも当然ですし、フォトグラファーとしてご要望にお応えしたいという気持ちもあります。今日はシネマティック撮影という視点からパリでのウェディング撮影で意識している点について解説していきたいと思います。

ブラックミストフィルターでシネマティック表現

映画やミュージックビデオ等ではハイライトとシャドウのコントラストが抑えられた柔らかい表現の映像をよく目にしますが、こういった映像表現を得るためにブラックミストフィルターと呼ばれるソフトフィルターがよく使用されています。ソフトフィルターは一般的に光を散乱させて滲んだような効果を出すことで”ふんわりした表現”が得られる特殊フィルターですが、ブラックミストフィルターでは解像度は殆ど低下させることなく、光源部とその周囲だけが自然な滲み方をするので、幻想的でありながらも違和感のない使いやすいフィルターです。

上の写真は日没前のちょっと暗くなり始めた時間帯にシャンゼリゼ通りで凱旋門を背景に撮影したのですが、レンズにブラックミストフィルターを装着し、被写体の背景にバックライトを入れることで光源部周辺に自然な滲みを作り出し、全体的にふんわりと幻想的な雰囲気に仕上げました。

透過率の高い白いウェディングドレスの背景にバックライトを入れるテクニックはよく使うのですが、ブラックミストフィルターを使うことで一味違う「映画のワンシーンのようなシネマティックな写真」を撮ることができました。

ちなみに使用レンズはSony Zeissで評判の良いSonnar T* FE 55mm F1.8 ZAです。
軽量コンパクトでありながら抜群の解像力とほんのり青い色合いに仕上がるところがお気に入りポイントです。

ビラケム橋からエッフェル塔＆セーヌ川を背景にウェディング撮影

エッフェル塔撮影でNo. 1人気の撮影スポットはトロカデロ広場ですが、エッフェル塔＆セーヌ川が同時に撮影できるビラケム橋も大人気スポットの一つです。トロカデロ広場は様々なイベントで使用されるため、タイミングによっては撮影不可であったり、観光客が多過ぎて撮影が難しかったりすることもあるのですが、こちらのビラケム橋であればイベント等で撮影できないということはありませんし、観光客は圧倒的に少ないので、とても撮影しやすいのでおすすめです！

エッフェル塔の真下からインパクト重視の一枚

エッフェル塔の真下からインパクト重視の一枚
エッフェル塔はパリのシンボルだけあってウェディングフォトでも大人気撮影スポットの一つですが、今回は思い切ってエッフェル塔の真下に移動し、そこから新郎新婦にゆっくり歩いてきてもらうシーンをダイナミックに撮影してみました。画角には美男美女カップル＆エッフェル塔＆青空だけなので、かなりインパクト大な一枚が撮影できました。

ゴールデンアワーにアレクサンドル三世橋でライティング撮影

パリで最もゴージャスなアレクサンドル三世橋も人気のウェディング撮影スポットですが、この画角ならエッフェル塔もセットで撮影できます。日没直後のゴールデンアワーは、上の写真のようにオレンジ色＆紺碧色ゾーンが絡み合った最高にロマンチックな夜空を目にできることがあります。エッフェル塔がライトアップした直後はベストタイムなので、パリでウェディング撮影を予定されている方はぜひこの時間帯を含めた撮影プランをご検討ください！

ライトアップをシネマティック表現で幻想的＆ロマンチックに描く

こちらの写真はアレクサンドル三世橋からエッフェル塔＆アンヴァリッドを背景にブラックミストフィルターを使用して撮影しました。ゴールデンアワー直後に訪れるブルーアワーのタイミングで撮影したので、神秘的な真っ青な夜空に包まれています。ブラックミストフィルターのおかげで街灯等の光源はふんわりと滲み、映画っぽい雰囲気に仕上げることができました。