憧れのパリでハネムーンフォトにチャレンジしてみたいけど、魅力的な撮影スポットの候補が多すぎて絞りきれないとお悩みの方たちのために、パリ在住フォトグラファーの立場から皆さんにおすすめの人気撮影スポット5選をご紹介したいと思います。
①リュクサンブール公園：「メディシスの泉」と「リュクサンブール宮殿」
上の写真はパリ6区リュクサンブール公園内の「メディシスの泉」で撮影しました。お二人だけにスポットライトを当てたように色乗りが良く、解像度の高いクッキリした写真に仕上がっていますが、ライティング機材などは一切使わず自然光のみで撮影した一枚です。夏の炎天下の時間帯でもこの「メディシスの泉」の周辺だけは新緑に囲まれて、とてもロマンチックな雰囲気が漂います。このように優しい光が人物の表情にだけ差し込み、背景が少し暗い場所で撮った写真では、自然と閲覧者の視線が写真に写る人物の表情に誘導されるため、ハネムーンフォト撮影でおすすめしたい撮影スポットの一つです。
こちらはリュクサンブール宮殿（フランス上院議事堂）と初夏のお花畑をバックに花嫁お一人で撮らせてもらいました。以前はマリー・ド・メディシス（ルイ13世の母）の居城だったというリュクサンブール宮殿は今もなお気品漂う外観で、正面の庭園では一年中美しい花々が管理されています。フランスの古城＆庭園でハネムーンフォト撮影を楽しみたいけど、パリを離れる時間はないという方にはぜひおすすめしたいですね。
座ったポーズで可愛い雰囲気も撮影したいと思い、公園内のベンチに花嫁だけ腰掛けてもらって、花婿に後ろから軽くタッチしてもらうシーンを撮ってみました。奥のリュクサンブール宮殿や新緑も美しいですが、半逆光によって全体的にふわっと柔らかい印象に仕上がり、狙い通りの雰囲気に仕上がりました。
人物撮影において最も大切なのは、撮影させて頂く方と会った瞬間にまず注意深く観察し、その人の魅力を最大限引き出せる表情、ポージング、角度をできるだけ早く判断することだと考えています。そのためには、やはりその人との信頼関係を築くためのコミュニケーションが重要ですし、これまでに築いてきた経験が大きな助けになります。
②ビラケム橋：エッフェル塔撮影の定番スポット
ビラケム橋は迫力のあるエッフェル塔が撮影できるウェディングフォトの人気スポットです。エッフェル塔の撮影スポットといえばトロカデロ広場やシャンデュマルス公園も人気ですが、その２箇所は早朝以外は観光客が多いため、撮影の時間帯には注意が必要です。その点、ここビラケム橋は、背景にセーヌ川とエッフェル塔しかないため、時間帯を問わず観光客を避けながら撮影を行う必要がないのが最大のメリットです。
先ほど、エッフェル塔のバックにしたハネムーンフォト撮影の人気スポットとご紹介しましたが、エッフェル塔以外にも素敵な風景は色々あります。例えば、一番上の写真のようにパッシー地区にあるオスマニアン様式のマンサード屋根とビラケム橋の上を走るメトロ６号線を背景に撮るハネムーンフォトも凄く素敵ですよね。
こちらはビラケム橋の下をお二人で自然に手を繋いで歩いてもらっているシーンですね。ヨーロッパではウェディングをみんなで祝う文化が浸透しているので、周囲を通過する見知らぬ人たちが頻繁に「おめでとう！！」と優しい言葉を掛けてくれたり、通過する車がクラクションで祝福してくれたりします。日本ではあまり見知らぬ人には声を掛けませんが、パリジャンやパリジェンヌのこういうところ、大好きですね。パリで日常を過ごしていて、人と人との距離がとても近いと実感するし、やっぱりこの街は愛で満ち溢れています。
③アレクサンドル三世橋：パリで最も豪華絢爛な橋は絵になる風景でいっぱい
こちらは1900年のパリ万国博覧会にあわせて建設されたアレクサンドル3世橋で、パリで最も豪華絢爛な橋として人気のハネムーンフォト撮影スポットです。さっき撮影したビラケム橋と比べると、エッフェル塔から少し離れているのですが、望遠レンズを掴めばノープロブレム！むしろ、アレクサンドル3世橋の豪華な装飾とエッフェル塔をセットで迫力ある写真が取れるので、個人的にも大好きな撮影地です。敢えて花嫁の両手を花婿の肩の上に乗っけてもらって、カジュアルな感じで撮ってみました。
この場所からはゴージャスな装飾が施されたアレクサンドル三世橋の欄干や街灯に加え、奥にはアンヴァリッド（ナポレオンの墓）まで一望できます。日没直前で少し暗くなってきた時間帯だったので、ストロボ＆ソフトボックスで印象的な写真に仕上げました。花嫁お一人でソロ・ポートレートをお願いしたのですが、少し照れている感じですね。北川景子似の美しい花嫁ですが、照れている仕草がとても可愛いですね。
こちらはアレクサンドル三世橋の上からアンヴァリッドに向かって撮った写真です。さっきもお伝えした通り、パリではハネムーンで訪れるカップルに対して愛に溢れた人々が絶えず祝福の言葉を投げかけます。見知らず土地を訪れた時に、こんな風に優しくもてなしてもらえたら誰だって嬉しい気持ちになるし、その土地やその土地で暮らす人々に対して自然に愛着が湧きますよね。こういうのをポジティブな「愛の連鎖」って呼ぶのかなって思いました。
④プティ・パレ：優美なエントランスが人気の美術館
アレクサンドル三世橋の目と鼻の先にあるプティ・パレ（パリ市立美術館）は、ご覧の通り優美なエントランスが人気です。開館時間は来館者の邪魔になるので撮影は難しいので、閉館後の撮影がおすすめです。純白の薄いドレスの場合は、この写真のようにバックライトを入れてスカートに少し動きを入れて撮ると、とてもドラマチックでカッコイイ写真に仕上がります。
⑤ルーブル美術館中庭：日没後のゴールデンタイム人気No1撮影スポット
やはり紺碧の夜空に染まった日没直後のゴールデンタイムはルーブル美術館中庭がおすすめです。神秘的で雄大な夜空、オレンジ色に染まった荘厳なルーブル宮、この空間を象徴するガラスのピラミッド、これら3要素をバックに撮影するハネムーンフォトは圧巻の一言です。ここではバックライト＆フロントライトの2灯ライティングで撮影を行いました。まるでSF映画のワンシーンのようでしょ？
こちらは角度を変えて、ガラスのピラミッドとルーブル宮を斜めから撮影しました。バックライトで水面に反射する光がドラマチックな風景にロマンチックな要素を加えて、完璧な一枚に。パリでのハネムーンフォトのクライマックスを飾る最後の撮影スポットはここルーブル美術館で決まりですね！
さて、今日は「パリ・ハネムーンフォトのおすすめ人気スポット5選！」というテーマで話してきましたが、いかがだったでしょうか？定番の人気撮影スポットをご紹介してきましたが、これを読んで頂ければこれらの撮影地が人気の理由はお分かりになったかと思います。
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